2022年12月22日

演習(大学院ゼミ)の記録

【書評紹介】

※なし

【論文分析】

Bernard Lightman, “The Royal Panopticon: Victorian Museums and the Popularization of Science,” Historia Scientiarum 25 (2016): 164–189.

19世紀ロンドンの中心街において大衆向けに科学を扱った施設であるロイヤル・パノプティコンがつくられた意義を考察する論文です。当時の雑誌に掲載された挿絵もあり重要な参考資料としての役目を果たしています。この時代、イギリスでは多種多様な博物館の成長が著しかったと論じられ、科学が教育的側面のみならず、娯楽の一つとして受容されていったことが論じられ印象的であったと同時に、同時期に設立された商業的な博物館との比較からの考察がやや不十分に感じました。【松山】

【研究発表】

「カールスルーエ国際会議と有機化学構造論」

今回の発表では修論の進捗報告を行いました。前半ではテーマとして検討中のカールスルーエ国際会議の議事録に書かれた内容を整理し、後半では関連する19世紀の有機化学構造論史を解説しました。

分子や構造などの概念は今では当然のものとして高校等で履修するわけですが、当時の化学者がそれを理解するには様々な思想的転換や化学に限らない学問の影響があったということを改めて認識しました。

またコメントでもご指摘頂きましたが、現状まだ修論内でどのトピックを重点的に考察するかを決定できていないため、引き続き予備的な調査を進めていきたいと思います。【澤井】