2022年12月15日

演習(大学院ゼミ)の記録

【書評紹介】

※なし

【論文分析】

Yoshiyuki Kikuchi, “Ikeda Kikunae and Reactions to Energetics in Japan,” Historia Scientiarum 28 (2018): 54–68.

本論文は、「日本の物理化学者の先駆」として知られる池田菊苗が1911年に日本の哲学会において講演を行った内容の記事や同時期の哲学会員の主張をもとに、池田が紹介した物理化学者オストヴァルトのエネルゲティークとそれに対する反応、その展開について分析したものです。その後の展開について、エネルゲティークの受容に物理学者長岡半太郎のアトミスティークの紹介が影響したという指摘についてはもう少し議論の余地があるように思えましたが、池田とオストヴァルトの学問領域の関係に関する認識の相違が見られる図など当時の日本の科学者の認識や思考に着目されていた点は、科学論文や研究ノートからは伺えない科学者像の一側面として、近代日本の科学者を研究する上で重要なヒントをいただいた思いがしました。【菱木】

【研究発表】

「修士論文構想発表」

研究テーマである気候変動政策・エネルギー政策の紹介と、問題意識・先行研究の紹介、そして修士論文の構想発表を行いました。ディスカッションでは、分析アクターの水準をどこに設定するかなど、研究の方向性に大きく関わるご質問もいただきました。本日の発表とその反応を踏まえて、今後は分析の基盤となるデータについて、一層の分析を行っていきたいと思います。【N】